viteコマンドが認識されない原因と解決策
問題概要
npm run dev
を実行した際に以下のエラーが発生する場合:
'vite' is not recognized as an internal or external command, operable program or batch file.
このエラーは、Vite開発サーバーを起動するためのvite
コマンドがシステムで見つからないことを示しています。
主な原因
この問題にはいくつかの一般的な原因があります:
- 依存関係がインストールされていない -
npm install
を実行していない - Node.jsのバージョン問題 - 互換性のないNode.jsバージョンを使用している
- 環境変数の設定 -
NODE_ENV=production
が設定されている - プロジェクトパスの問題 - パスに特殊文字が含まれている
- グローバルインストールの不足 - Viteがグローバルにインストールされていない
解決策
1. 基本的な解決手順
まずは以下の基本的な手順を試してください:
# 依存関係のインストール
npm install
# 開発サーバーの起動
npm run dev
TIP
npm install
はプロジェクトの package.json
に記載されているすべての依存関係をインストールします。Viteは通常 devDependencies
に含まれるため、このコマンドでインストールされます。
2. Node.jsのバージョン確認
ViteにはNode.js 14.18+(または16+)が必要です。バージョンを確認してください:
node -v
バージョンが古い場合は、Node.jsをアップグレードするか、Node Version Manager(NVM)を使用して適切なバージョンをインストールします:
# NVMのインストール(Windows以外)
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.39.3/install.sh | bash
source ~/.nvm/nvm.sh
nvm install 18
nvm use 18
3. キャッシュのクリアと再インストール
依存関係のキャッシュ問題が発生している可能性があります:
# node_modulesとpackage-lock.jsonを削除
rm -rf node_modules package-lock.json
# 依存関係の再インストール
npm install
4. 環境変数の確認
NODE_ENV
が production
に設定されていると、devDependencies(Viteを含む)がインストールされません:
# 環境変数を確認
echo $NODE_ENV
# 開発環境に設定(一時的に)
export NODE_ENV=development
# または明示的にdevDependenciesを含めてインストール
npm install --include dev
5. グローバルインストール
ローカルインストールが機能しない場合、Viteをグローバルにインストールします:
npm install -g vite
WARNING
グローバルインストールは一時的な解決策として有効ですが、プロジェクトごとにローカルにインストールされるべきです。チーム開発では特に、バージョンの一貫性を保つためにローカルインストールを推奨します。
6. プロジェクトパスの確認
プロジェクトのパスに特殊文字(:
, &
, /
など)が含まれていると問題が発生する可能性があります:
- パスにコロンやアンパサンドが含まれていないか確認
- 可能な場合はシンプルなパス名に変更
7. package.jsonのスクリプト修正
直接パスを指定して実行する方法:
{
"scripts": {
"dev": "./node_modules/.bin/vite",
"build": "./node_modules/.bin/vite build"
}
}
トラブルシューティングフローチャート
以下の問題解決の流れを参考にしてください:
予防策
今後のプロジェクトで同様の問題を防ぐには:
- Node.jsのLTSバージョンを使用 - 互換性の問題を最小限に抑えます
- 定期的な依存関係の更新 -
npm outdated
で古いパッケージを確認 - 一貫した環境設定 - チーム全体で同じ開発環境を維持
- バージョン管理 -
.nvmrc
ファイルでプロジェクトのNode.jsバージョンを指定
まとめ
vite is not recognized
エラーは一般的な問題ですが、ほとんどの場合は基本的なトラブルシューティング手順で解決できます。依存関係のインストール忘れやNode.jsのバージョン問題が主な原因であるため、まずはこれらの点から確認することをおすすめします。
INFO
Viteの公式トラブルシューティングガイドも参照してください:Vite Troubleshooting