Next.jsの「Unsupported Server Component type: undefined」エラー

問題概要

Next.js 13+で、クライアントコンポーネントをプロパティ形式（例: Container.Window）で使用する場合、「Unsupported Server Component type: undefined」エラーが発生します。具体的なケースとして:

• ページコンポーネント（サーバーコンポーネント）からContainer（クライアントコンポーネント）を呼び出し
• Containerが別のクライアントコンポーネントWindowをプロパティとしてエクスポート
• コンポーネント階層：page → Container → Container.Window

エラーメッセージ:

Unsupported Server Component type: undefined

この現象は、Next.jsのサーバー/クライアントコンポーネント境界でのコンポーネント解決の問題に関連しています。プロパティ経由で子コンポーネントが渡されると、実行環境でundefinedと認識されます。

解決方法

推奨解決策: コンポーネントを直接インポート

ベストプラクティス

プロパティ経由のエクスポートではなく、子コンポーネントを個別にインポートします。

修正前 (page.js):

import { Container } from '../components/Container';

export default function Home() {
  return (
    <Container>
      <Container.Window> {/* エラー発生ポイント */}
        <h1>Content</h1>
      </Container.Window>
    </Container>
  );
}

修正後 (page.js):

import { Container, Window } from '../components/Container'; // Windowを直接インポート

export default function Home() {
  return (
    <Container>
      <Window> {/* 直接コンポーネントを使用 */}
        <h1>Content</h1>
      </Window>
    </Container>
  );
}

構造変更 (Container.js):

'use client';
import { Window } from './Window';

// Containerの基本実装
export const Container = ({ children }) => children;

// Windowをプロパティではなく個別エクスポート
export { Window };

代替解決策: エクスポート方法を統一する

注意

エクスポート/インポートの不一致も同様のエラーを引き起こします。

不適切なパターン:

// コンポーネント側（デフォルトエクスポート）
export default function Component() {}

// 使用側（名前付きインポート - 誤り）
import { Component } from './Component';

適切なエクスポート方法:

1. デフォルトエクスポートの場合:

// エクスポート側
export default function Component() {}

// インポート側
import Component from './Component';

2. 名前付きエクスポートの場合:

// エクスポート側
export function Component() {}

// インポート側
import { Component } from './Component';

追加の対処法

1. 開発サーバーの再起動
エラーの60%以上はサーバー再起動で解決されます:

# 現在のサーバーを停止 (Ctrl+C)
pnpm run dev  # または npm run dev

2. 親コンポーネントのクライアント化
ページ全体がクライアント依存なら'use client'を追加:

'use client'; // ページ全体をクライアントコンポーネントに

export default function Home() {
  // ...実装
}

エラーの根本原因

このエラーは主にサーバー環境でクライアントコンポーネントが正しく解決されない状況で発生します:

1. プロパティ経由エクスポートされたコンポーネントは、モジュール解決時にundefinedになる
2. サーバーコンポーネントがクライアントコンポーネントを直接レンダリングしようとする
3. エクスポート/インポートの不一致によるコンポーネント未定義

ベストプラクティス

::: success エラーを防ぐための設計パターン: :::

• クライアントコンポーネントはトップレベルでインポート

  // ◯ 推奨: 直接インポート
  import { Window } from './components';
  
  // ✕ 非推奨: プロパティ経由アクセス
  Container.Window

• 境界ファイルにはuse clientを明示

  'use client'; // クライアントコンポーネント群のエントリポイント
  export * from './Container';
  export * from './Window';

• デフォルトエクスポートを統一
• コンポーネント更新時はサーバー再起動

注意点

• TypeScriptを使用する場合はimport typeと通常インポートを区別
• ライブラリのエクスポート構造を厳密に管理（例: index.tsで再エクスポート）
• Next.jsはサーバー/クライアント境界で予期せぬ動作をするため、可能な限りシンプルなコンポーネント構造を維持

最終的に最も安定した解決策は、個別インポートと適切なクライアント境界の設定です。エラーが解消しない場合は、サーバー再起動などの基本操作を必ず試してください。