Python was not found; run without arguments to install from the Microsoft Store
Windows環境でPythonコマンドを実行しようとすると、以下のエラーメッセージが表示されることがあります:
Python was not found; run without arguments to install from the Microsoft Store, or disable this shortcut from Settings > Manage App Execution Aliases.
この問題は、Windowsのアプリ実行エイリアス機能や環境変数の設定が原因で発生します。本記事では、この問題の解決方法を詳しく解説します。
問題の原因
このエラーメッセージが表示される主な原因は以下の通りです:
- Pythonが正しくインストールされていない
- 環境変数PATHにPythonのパスが追加されていない
- Windowsのアプリ実行エイリアスが優先されている
- Pythonインストール時のオプション設定が不適切
解決方法
方法1: アプリ実行エイリアスの無効化
最も簡単な解決方法は、Windowsのアプリ実行エイリアスを無効にすることです。
- Windowsの検索バーで「Manage App Execution Aliases」と検索
- 「アプリの実行エイリアスの管理」を開く
- 「Python」および「Python3」のトグルを「オフ」に設定
TIP
この設定を行うと、コマンドプロンプトでpython
と入力した際にMicrosoft Storeが開かなくなり、システムにインストールされたPythonが正常に認識されます。
方法2: 環境変数PATHの設定
Pythonがインストールされているのに認識されない場合、環境変数PATHの設定が必要です。
Pythonのインストールパスを確認(例):
%AppData%\Programs\Python\Python311 %AppData%\Programs\Python\Python311\Scripts
環境変数の設定:
- Windows検索で「環境変数」と検索
- 「システム環境変数の編集」を選択
- 「Path」変数を選択し、「編集」をクリック
- 「新規」をクリックし、上記のPythonパスを追加
WARNING
環境変数はユーザー変数ではなく、システム変数に追加することを推奨します。ユーザー変数にのみ追加している場合、問題が解決しないことがあります。
方法3: Pythonの再インストール
上記の方法で解決しない場合、Pythonを再インストールすることをお勧めします。
- 既存のPythonをアンインストール
- Python公式サイトから最新版をダウンロード
- インストール時に以下のオプションを必ずチェック:
- 「Add Python to PATH」(PATHへの追加)
- 「Install pip」(pipのインストール)
方法4: 代替コマンドの使用
環境によっては、python
の代わりに以下のコマンドが使用できます:
py --version
python3 --version
インストール後の確認
Pythonが正しくインストールされ、設定されたか確認するには、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します:
python --version
または
py --version
正常に設定されていれば、インストールしたPythonのバージョンが表示されます。
トラブルシューティング
システムの再起動
環境変数を変更した後やPythonをインストールした後は、システムの再起動を行うことで問題が解決することがあります。
Visual Studio Codeユーザー向け
VS Codeを使用している場合、左下に表示されるPythonインタープリターの情報を確認してください。正しいPython実行パスが選択されているかを確認します。
Anacondaユーザー向け
Anacondaを使用している場合、conda環境が正しくアクティベートされているかを確認してください。必要に応じて、python.exe
をpython3.exe
としてコピーすることで問題が解決することもあります。
まとめ
「Python was not found」エラーは、主にWindowsのアプリ実行エイリアスや環境変数設定の問題によって発生します。本記事で紹介した方法を順に試すことで、問題を解決できるはずです。
- アプリ実行エイリアスの無効化
- 環境変数PATHの確認と設定
- Pythonの再インストール(必要に応じて)
- 代替コマンドの使用
これらの解決策を試しても問題が解決しない場合は、Pythonのインストールログやシステムのイベントログを確認することをお勧めします。