GitHub Personal Access Token を Visual Studio Code で設定する方法

問題点

GitHub は 2021年8月13日以降、パスワード認証からトークン認証への移行を要求しています。この変更により、Visual Studio Code で Git 操作（プッシュやプル）を行う際に認証エラーが発生する可能性があります。

背景

GitHub はセキュリティ強化のため、従来のパスワード認証に代わり Personal Access Token (PAT) を使用した認証を必須化しました。

解決方法

方法1: Git Remote URL の直接更新（推奨）

最も確実な方法は、リモートリポジトリのURLをトークン付きの形式に変更することです。

1. Personal Access Token の生成

   • GitHub にログイン後、[Settings] → [Developer settings] → [Personal access tokens] に移動
   • 「Generate new token」をクリック
   • 必要な権限を設定（少なくとも repo 権限は必須）
   • トークンを安全な場所に保存

2. リモートURLの更新

   git remote set-url origin https://<TOKEN>@github.com/<USERNAME>/<REPOSITORY>.git

   具体例:

   git remote set-url origin https://ghp_aBcDeFgHiJkLmNoPqRsTuVwXyZ12345678@github.com/username/my-repo.git

3. 変更の確認

   git remote -v

   出力例:

   origin  https://<TOKEN>@github.com/username/repo.git (fetch)
   origin  https://<TOKEN>@github.com/username/repo.git (push)

ヒント

git remote -v で現在のリモート設定を確認できます。トークンが正しく設定されていれば、URLにトークンが含まれているはずです。

方法2: Git Credential Manager の使用

認証情報をキャッシュする方法です。一度設定すると、次回以降の操作が簡略化されます。

1. 既存の認証情報を削除

   # Windows (Git Credential Manager Core)
   printf "protocol=https\nhost=github.com\nusername=<USERNAME>" | git credential-manager-core erase
   
   # macOS
   git credential-osxkeychain erase https://github.com

2. 新しいトークンを保存

   printf "protocol=https\nhost=github.com\nusername=<USERNAME>\npassword=<TOKEN>" | git credential-manager-core store

注意

Linux では Git Credential Manager Core を別途インストールする必要がある場合があります。

方法3: Visual Studio Code の認証プロンプトを利用

1. Visual Studio Code で Git 操作（プッシュ/プル）を試行
2. 下部に表示される「Signing into GitHub」をクリック
3. ブラウザが開くので認証を実行
4. トークンを手動で入力するプロンプトが表示された場合は、生成したPATを貼り付け

認証プロセスの詳細確認

1. VS Codeでターミナルを開く
2. 「出力」タブを選択
3. ドロップダウンから「GitHub Authentication」を選択

トラブルシューティング

認証プロンプトが表示されない場合

• Visual Studio Code を再起動
• キーチェーン（macOS）または資格情報マネージャー（Windows）から古いGitHub認証情報を削除
• Git を最新バージョンに更新

トークンの権限設定

トークン生成時には以下の権限を確認してください：

権限	説明
repo	プライベートリポジトリを含むすべてのリポジトリアクセス
workflow	GitHub Actions のワークフロー実行
read:org	組織情報の読み取り

重要

トークンはパスワード同様に扱い、他人と共有したり公開リポジトリにコミットしないでください。

参考情報

• GitHub Personal Access Tokens 公式ドキュメント
• Git Credential Manager の設定

この記事で紹介した方法のいずれかを使用することで、Visual Studio Code から安全に GitHub リポジトリにアクセスできるようになります。