IntelliJ IDEA 起動時の「already running IDE instance」エラーの解決方法
IntelliJ IDEAの起動時に以下のエラーが発生し、IDEが開けなくなる現象があります：
Cannot connect to already running IDE instance. Exception: Process [番号] is still running
このエラーの原因と解決方法をOS別に解説します。
根本原因
予期せぬ終了やクラッシュ時に、IntelliJ IDEAのプロセスが完全に終了せずに残るか、ロックファイル(.lock)が解除されないために発生します。
主な解決方法
方法1: ロックファイルの削除（全OS共通／推奨）
最も確実な方法です。OSごとの設定ディレクトリにある.lockファイルを削除します。
bash
# 該当ディレクトリへ移動
cd ~/Library/Application\ Support/JetBrains/
# ロックファイルを検索して削除
find . -name .lock -deletebash
# 設定ディレクトリ（通常のインストール）
rm ~/.config/JetBrains/*/.lock
# Flatpakインストールの場合
rm ~/.var/app/com.jetbrains.*/config/JetBrains/*/.lockpowershell
# 設定ディレクトリ移動
cd $env:APPDATA\JetBrains
# ロックファイル削除
Get-ChildItem -Recurse -Filter ".lock" | Remove-Item方法2: プロセスの強制終了
エラーメッセージに表示されたプロセス番号（例：Process 464）を終了させます。
bash
# プロセス番号を指定して終了
kill -9 464
# 全IntelliJ関連プロセスを終了（macOS/Linux）
killall -9 ideapowershell
# Windowsの場合（管理者権限で実行）
taskkill /F /PID 464重要な注意点
- プロセス番号は再起動ごとに変化するため、エラーメッセージに表示された番号を使用
kill -9は他の重要なプロセスに影響する可能性あり（操作前にps -p [番号]で確認推奨）- Windowsでは
taskkillを管理者権限で実行
方法3: システム再起動（簡易対処）
OS全体を再起動すると、残留プロセスがクリアされる場合があります。
bash
# macOS/Linux
sudo reboot
# Windows
shutdown /r /t 0注意
再起動だけでは根本解決しない場合が多いため、他の方法と組み合わせてください
OS別詳細補足
macOS
ロックファイルの主な保存場所：
shell
~/Library/Application Support/JetBrains/IdeaIC2023.2/.lock
~/Library/Application Support/JetBrains/WebStorm2023.2/.lock
# バージョン番号はインストール環境によるLinux
環境別の設定ディレクトリ：
txt
# 通常インストール
~/.config/JetBrains/IntelliJIdea2023.2
# Flatpakインストール（例：Ubuntu/Pop!_OS）
~/.var/app/com.jetbrains.IntelliJ-IDEA-Community/config
# Snapインストール
~/snap/[パッケージ名]/current/.config/JetBrainsWindows
標準保存場所：
txt
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\JetBrains\IntelliJIdea2023.2\.lock根本予防策
- 正常シャットダウン: 終了時は必ず
File > Exitで終了 - プラグイン管理: 不安定なプラグインは無効化
- IDE設定のバックアップ: 以下のディレクトリを定期的にバックアップtxt
~/Library/Application Support/JetBrains/ # macOS ~/.config/JetBrains/ # Linux %APPDATA%\JetBrains\ # Windows
複数のバージョンをインストールしている場合、`IntelliJIdea2023.1`や`PyCharm2023.2`など製品名+バージョン形式のフォルダ内を確認。 </VPAlert>