Chrome DevToolsのペーストブロック解除方法
即効解決
次のコマンドをコンソールに入力しEnter:allow pasting
問題の説明
Google Chromeのブラウザ開発者ツール(DevTools)で、コンソールへのテキスト貼り付け(ペースト)が無効化される現象が報告されています。2023年後半以降のバージョンで導入されたこの制限は、以下のような警告メッセージを表示:
警告: 自分で理解・確認していないコードをDevToolsコンソールに貼り付けないでください。
これにより攻撃者があなたの情報を盗んだりPCを制御したりする可能性があります。
ペーストを許可するには「allow pasting」と入力しEnterを押してください
この保護機能は悪意のあるコード貼り付けを防ぐ目的ですが、デバッグ作業が頻繁な開発者には非効率という問題があります。
3つの解決方法
方法1: コンソールで直接許可コマンド入力(推奨)
- DevToolsコンソールを開く(F12 または Ctrl+Shift+I)
- 以下を入力:js
allow pasting
- Enterキーを押下
効果:
一度実行すれば、以後のセッションでも貼り付けが可能になります。
言語依存について
表示される警告メッセージはブラウザの設定言語に依存:
- 英語:
allow pasting
- 日本語:
ペーストを許可
- ドイツ語:
Einfügen erlauben
コンソールには該当言語の命令文が表示されるため、正確に入力してください。
方法2: Chrome起動オプションで無効化
- Chromeショートカットを右クリック > 「プロパティ」
- 「リンク先」フィールドの末尾に追加:(例:
--unsafely-disable-devtools-self-xss-warnings
"C:\...\chrome.exe" --unsafely-disable-devtools-self-xss-warnings
) - 変更を保存しChrome再起動
セキュリティリスク
この方法はすべてのセキュリティ警告を無効化します。自分が確実に理解していないコード貼り付け時に悪意あるコード実行のリスクが高まるため、一般的な開発環境では非推奨です。
方法3: 設定メニュー経由(過去の方法)
歴史的経緯として、以前は以下で無効化可能でした:
DevTools > 設定(⚙️)> 実験(Experiments)> [✓] コード貼り付け時のSelf-XSS警告を表示
2024年最新環境ではこのオプションが廃止されているため、現在は「allow pasting」入力が標準手段です。
技術的背景
Googleはユーザー保護のため、2023年に「Self-XSS(自己XSS攻撃)対策」を導入しました。攻撃者が「コンソールにこのコードを貼り付けて実行すると問題が解決します」と偽り、実際には悪意あるコードを実行させる手口を防ぐための仕組みです。
ベストプラクティス
- 基本的には**「allow pasting」入力で一時解除**を推奨
- テスト自動化が必要な場合のみ起動オプションを使用
- 不明なコードを貼り付ける前に必ず内容を精査
- Edge・Firefoxでも同様の機能実装が進んでいます
作業の効率化
頻繁に貼り付けする開発者は、以下のキーボードショートカットを活用:
- コンソール貼り付け: Ctrl+V(Mac: Cmd+V)
- コンソールクリア: Ctrl+L
- DevTools開閉: F12
この対策は開発者の生産性とセキュリティのバランスを取るための合理的な設計であり、allow pasting
の入力は故意に軽微な手間に留められています。