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DevTools SourceMap読み込みエラー

Web開発でChrome DevToolsを使用している際に、「DevTools failed to load SourceMap: Could not load content for chrome-extension://...」というエラーメッセージが表示されたことはありませんか?このエラーは開発者ツールのコンソールに表示されることがありますが、実際のアプリケーションの機能には影響しない場合がほとんどです。

問題の理解

このエラーメッセージは、ブラウザのDevToolsがソースマップファイルの読み込みに失敗したことを示しています。ソースマップとは、圧縮・変換されたコード(minifyされたJavaScriptやコンパイルされたCSS)を元のソースコードにマッピングするためのファイルです。

ソースマップの役割

  • 圧縮されたコードを元のソースコードに関連付ける
  • デバッグ時に元のソースコードを表示可能にする
  • 開発者が読みやすい形式でデバッグできるようにする

エラーの原因は通常、以下のいずれかです:

  • ブラウザ拡張機能がソースマップファイルを参照しているが、そのファイルが存在しない
  • ネットワーク設定やセキュリティ制限によりソースマップファイルがブロックされている
  • ビルドプロセスでソースマップが正しく生成されていない

ソリューション

1. ブラウザ拡張機能の確認と無効化

最も一般的な原因はブラウザ拡張機能です。以下の手順で確認できます:

bash
1. Chromeの右上の三点リーダーをクリック
2. 「その他のツール」→「拡張機能」を選択
3. 拡張機能を一つずつ無効化してページを再読み込み
4. エラーが消えるか確認

報告されている問題のある拡張機能:

  • AdBlock系の広告ブロッカー
  • React Developer Tools
  • JSON Viewer
  • Selenium IDE
  • 各種セキュリティ拡張機能(McAfeeなど)

2. ソースマップ設定の無効化(一時的な解決策)

DevToolsでソースマップ機能を無効化することでエラーメッセージを非表示にできます:

bash
1. DevToolsを開く(F12またはCtrl+Shift+I)
2. 右上の設定アイコン(⚙)をクリック
3. 「設定」→「ソース」セクションを開く
4. 以下を無効化:
   - 「JavaScriptソースマップを有効にする」
   - 「CSSソースマップを有効にする」

注意

この方法はエラーメッセージを非表示にするだけです。実際にデバッグが必要な場合は、ソースマップ機能を有効にしておくことを推奨します。

3. コンソールのフィルタリング

特定のコンテキストのみのメッセージを表示することで、拡張機能由来のエラーを非表示にできます:

bash
1. DevToolsのコンソールを開く
2. コンソール上部の設定アイコン(⚙)をクリック
3. 「選択したコンテキストのみ」を有効化

4. ソースマップファイルの追加(開発者向け)

もし自身のアプリケーションでこのエラーが発生している場合は、ソースマップファイルを正しく設定する必要があります:

Webpackの場合

javascript
// webpack.config.js
module.exports = {
  devtool: "source-map",
  // 他の設定...
}

Viteの場合

javascript
// vite.config.js
export default defineConfig({
  build: {
    sourcemap: true, // プロダクションソースマップを有効化
  },
  css: {
    devSourcemap: true // 開発時のCSSソースマップを有効化
  }
})

5. CDNの使用

サードパーティライブラリを使用している場合、CDNから読み込むことでソースマップ関連の問題を解決できることがあります:

html
<!-- Bootstrapの例 -->
<link href="https://cdn.jsdelivr.net/npm/bootstrap@5.0.2/dist/css/bootstrap.min.css" rel="stylesheet">
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/bootstrap@5.0.2/dist/js/bootstrap.bundle.min.js"></script>

根本的な原因の理解

ソースマップエラーは基本的に以下の2種類に分類できます:

  1. 拡張機能由来のエラー:ブラウザ拡張機能がソースマップを参照しているが、ファイルが存在しない
  2. アプリケーション由来のエラー:自身のアプリケーションのビルド設定やソースマップ設定に問題がある

重要

ほとんどの場合、このエラーはアプリケーションの機能に影響を与えません。デバッグ時にのみ関係する機能のエラーです。

推奨アプローチ

  1. 開発時:ソースマップを有効にしたまま、拡張機能を管理する
  2. 本番環境:ソースマップファイルを適切に配信するか、ソースマップ参照を削除する
  3. トラブルシューティング:エラーの原因を特定し、適切に対処する

まとめ

「DevTools failed to load SourceMap」エラーは見かけほど深刻な問題ではありません。ほとんどの場合はブラウザ拡張機能が原因であり、アプリケーションの機能には影響しません。必要なのはエラーの原因を特定し、状況に応じて適切な対処法を選択することです。

開発時にはソースマップを有効にしておくことを推奨しますが、どうしてもエラーメッセージが気になる場合は、本記事で紹介した方法で対処してください。