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Python 3.12でパッケージインストール時のpkgutil.ImpImporterエラー解決法

問題の概要

Python 3.12環境でpip install pyspedasを実行した際、次のエラーが発生する問題が報告されています:

python
AttributeError: module 'pkgutil' has no attribute 'ImpImporter'. Did you mean: 'zipimporter'?

このエラーは主に以下のような状況で発生します:

  • Python 3.12の新規インストール環境
  • 仮想環境(venv)を使用したインストール時
  • setuptoolsnumpyなど特定の依存パッケージが関係するインストール処理中
  • Windows/Linux問わず発生

原因分析

このエラーの根本原因はPython 3.12で非推奨機能が削除されたことにあります:

公式ドキュメントWhat's New in Python 3.12にも記載されているように:

  • pkgutil.ImpImporterはPython 3.3から非推奨となり、3.12で完全削除
  • 仮想環境作成時、setuptoolsがデフォルトでインストールされなくなった

効果的な解決策

基本解決策:pipとsetuptoolsの更新

bash
# グローバル環境の場合
py -m ensurepip --upgrade
py -m pip install --upgrade pip setuptools

# 仮想環境内の場合
.\pyspedas\Scripts\activate
python -m ensurepip --upgrade
pip install --upgrade setuptools

注意

  • ensurepipはPythonに同梱されているpipインストーラ
  • 仮想環境では必ずactivate後に実行

依存パッケージのバージョン指定

NumPyなど互換性問題のあるパッケージはバージョン指定を:

bash
pip install numpy==1.26.4  # Python 3.12対応バージョン
pip install pyspedas       # その後で目的のパッケージをインストール

OS別追加対策

Ubuntu/Linuxの場合開発パッケージをインストール:

bash
sudo apt install python3.12-dev

WindowsでPath問題が発生する場合

  1. 環境変数PYTHONPATHを確認
  2. 不要なパス(例:古いQGISパス)がある場合は削除
  3. コマンドプロンプト再起動

代替解決策

一時的な回避策:Pythonバージョンダウン

どうしても解決しない場合、互換性の高いバージョンを使用:

bash
# Python 3.10のインストール(例)
pyenv install 3.10.13
pyenv local 3.10.13  # プロジェクト毎にバージョン設定

パッケージ依存関係の明示的指定

requirements.txtを使用する場合、互換性のあるバージョンを指定:

txt
numpy~=1.26.4
setuptools>=65.5.0
pyspedas

根本原因と予防策

このエラーはパッケージ管理ツールとPythonバージョンの不一致から発生します。予防には:

  1. 常に最新のpip/setuptoolsを使用
bash
py -m pip install --upgrade pip setuptools --user
  1. 主要パッケージの互換性情報を確認

  2. プロジェクト毎に仮想環境を使用

bash
# ベストプラクティス
py -m venv .venv
source .venv/bin/activate  # Linux/Mac
.\venv\Scripts\activate    # Windows

まとめ

pkgutil.ImpImporterエラーはPython 3.12の互換性問題です。以下の手順でほぼ解決可能です:

::: success 解決手順まとめ

  1. ensurepipでpipをアップグレード
  2. setuptoolsを最新化
  3. 問題パッケージを明示的バージョン指定でインスール
  4. 必要に応じてOSレベルの依存関係を解決 :::

Python 3.12環境では、定期的なツールの更新と互換性情報の確認がトラブル予防に有効です。パッケージが公式に3.12サポートを開始するまでの間は、上記解決策を活用してください。