SQL Server 2019インストール時のOLE DBドライバーエラー解決方法
SQL Server 2019のインストール時に「Microsoft OLE DB Driver for SQL Server」のインストールパッケージが見つからないというエラーに遭遇する場合があります。この問題は、既存のドライバーとの競合や依存関係の問題によって発生します。
問題の詳細
インストール中に以下のエラーメッセージが表示されます:
エラー説明: 製品「Microsoft OLE DB Driver for SQL Server」のインストールパッケージが見つかりません。インストールパッケージ 'msoledbsql.msi' の有効なコピーを使用して、もう一度インストールを試みてください。
このエラーは、通常以下の状況で発生します:
- 既に異なるバージョンのOLE DBドライバーがインストールされている
- 必要な依存関係(Visual C++ 再頒布可能パッケージ)が不足している
- ドライバーのインストールが不完全または破損している
解決方法
方法1: 既存のドライバーをアンインストールする
最も効果的な解決策は、既存のOLE DBおよびODBCドライバーを完全にアンインストールすることです。
アンインストール手順
- コントロールパネル → プログラムと機能を開く
- 以下の項目を探す:
- 「Microsoft OLE DB Driver for SQL Server」
- 「Microsoft ODBC Driver」関連のすべてのインストール
- これらのプログラムを右クリックして「アンインストール」を選択
- すべての関連ドライバーを削除した後、PCを再起動
- SQL Server 2019のインストールを再試行
注意
古いバージョンのSQL Serverが既にインストールされている場合、複数のOLE DB/ODBCドライバーが存在することがあります。すべてのバージョンを確認し、該当するものをすべてアンインストールしてください。
方法2: Visual C++ 再頒布可能パッケージのインストール
OLE DBドライバーはVisual C++ ランタイムに依存しているため、必要なバージョンがインストールされていない場合もこのエラーが発生します。
# 64ビットシステム用VC++ 再頒布可能パッケージ
https://aka.ms/vs/17/release/vc_redist.x64.exe
# 32ビットシステム用VC++ 再頒布可能パッケージ
https://aka.ms/vs/17/release/vc_redist.x86.exe
推奨
ほとんどの場合、両方のバージョン(x86とx64)をインストールすることをお勧めします。特に、32ビットアプリケーションと64ビットアプリケーションの両方がSQL Serverに接続する可能性がある環境では重要です。
方法3: 手動でのOLE DBドライバー再インストール
上記の方法で解決しない場合は、手動で最新のOLE DBドライバーをダウンロードしてインストールします。
- Microsoft公式サイトから最新のOLE DBドライバーをダウンロード
- 既存のドライバーをすべてアンインストール
- ダウンロードしたドライバーをインストール
- SQL Server 2019のインストールを再実行
予防策
今後のインストールで同様の問題を回避するために:
- インストール前のチェック: SQL Serverインストール前に既存のOLE DB/ODBCドライバーを確認
- 依存関係の確認: 必要なVisual C++ 再頒布可能パッケージがインストールされていることを確認
- 最新ドライバーの使用: 常にMicrosoft公式サイトから最新版のドライバーを使用
まとめ
SQL Server 2019インストール時のOLE DBドライバーエラーは、主に既存ドライバーの競合や依存関係の問題によって発生します。既存のOLE DBおよびODBCドライバーを完全にアンインストールし、必要なVisual C++ 再頒布可能パッケージをインストールすることで、問題は解決します。これらの手順を正しい順序で実行することで、スムーズなSQL Server 2019のインストールが可能になります。